気管支炎とは、気管支に炎症を起こした状態のことをいいます。
気管支炎は主に“急性気管支炎”のことを指し、多くはウィルスや細菌などの微生物が感染することで発症しますが、アレルギーや大気汚染などの環境要因によっても起こることがあります。
また膠原病や関節リウマチなどの自己免疫疾患の合併症(細気管支炎)としても発症することがあります。
急性気管支炎と、“慢性的な”気管支炎
気管支炎には急性と慢性のものがあります。
急性気管支炎の多くは「かぜ症候群」と同様にウィルスによって発症することが多いですが、百日咳菌やマイコプラズマなどの細菌によって発症することもあります。
症状としては発熱・咳・痰などが挙げられますが、症状が重くなると呼吸困難や胸痛を認めることがあります。
慢性的な気管支炎の症状としては、咳や痰が数か月から数年継続することが多く、息切れを伴うことも多く認められます。
原因としてはタバコ煙を主とする有害物質を長期にわたり吸入することで気管支に炎症を来たすことが多いですが、ほかにもアレルギーや細菌・抗酸菌などの微生物によって発症することもあります。
かぜ症候群と気管支炎の違い
かぜ症候群は鼻・喉などの「上気道(じょうきどう)」の感染であり、感染性の気管支炎は気管・気管支などの「下気道(かきどう)」に起こる感染です。
いずれもウィルス感染である場合が多く対症療法で改善することが多いですが、気管支炎の場合は前述の通り百日咳菌やマイコプラズマなどの細菌感染によることもあるため、そうした場合は適切な抗菌薬治療が必要となります。